Itは代名詞だけとは限らない!文頭のItの英文解釈に悩まない方法これだ

 

この記事を読むと
文頭のItの処理が分かります。

 

● みなさんこんにちは、まこちょです。

 

英文にはItで始まる文が多くありますよね。もちろんいつでも代名詞のItだったら「それ」と訳せばいいから特に問題はありません。

 

ですがItには「天気」のItやら、仮主語、強調構文のItなど、実は多彩。

 

その都度このItは何かしら?と頭をひねらなくてはいけないやっかいなものと言えます。そこで今回はこの「文頭のIt」について学習できるような文をセレクトしてみました。

 

ぜひ丁寧に読みほどいていただければ幸いです!

 

それでは今回の問題はこちら。

本日のお題

【問】
① It is probable that we have all at some time or other had the experience of chancing upon a passage quoted without indication of authorship, and exclaiming – “so-and-so must have written that.” ② In such a case, it is often not so much the thought that strikes us as familiar as the way in which the thought is expressed.

● so-and-so 「だれそれ」

 

本日は2文構成です。2つの文がありますが、両方ともItからスタートする英文で今回のテーマにもってこいといえますね。ぜひ一度、Itを含む英文をしっかり英文解釈リーディングしてみましょう!

 

【①の文の英文解釈】

 

スタートの文のItは代名詞のItではない

It is probable that… ⇒ この文はここからスタートなので、このitが「代名詞」のitではないのはバレバレ。代名詞のitなら前に「名詞相当」がなくちゃいけないですからね。

 

probableが形容詞なので、このit「仮主語」のitであることが分かります。

 

もちろんitは仮主語ですから本当の主語は後ろ、つまりthat以下が「真主語」ということになります。

 

この文頭のItを特定する方法は以下の記事を見ていただきたいと思います。

文頭がItの場合の英文解釈方法とは?Itのリーディングパターンはこれだ

 

It is probable that we have all at some time

 

それさえ分かっていれば、it is probable that~ probablyと同じで、「おそらく~」と訳すと楽で良いかもしれません。

 

orは何と何を繋げているか

続いて

 

… that we have all at some time or other had the experience…

 

とorでつながっている箇所が出てきます。

 

正直、この箇所はこの今回のお題で一番考えてほしいところなんです。

 

この箇所、読み方しだいによってはこー読んでしまった人もいるのではないでしょうか?

 

orの繋いでいるものがwe have all at some timeother had the experience…とするパターンです。

 

でもこう解釈するには2つの点で無理があることに気づくことが重要です。

 

① otherは「冠詞、およびsがない状態では使えない」

otheran other = anotherthe other (the) othersのいずれかの形でしか使うことはできません。つまりotherだけでhadのSになるのは無理があります。

 

② A or Bの時制が違う

もしorがこの2つの文を繋いでいるとしたら、orは「現在形」or「過去形」と時制の違うものを繋いでいることになりますよね。

 

英語は時制を変える「サイン」がないと勝手に「時制」を変えることは許されていません。

 

以上の2点からこのorはこの文を繋いでいるのではないと分かります。

 

ではこのorは何を繋いでいるのか?

 

じつはこのorはat some time or other「いつか」という熟語なのだ。

 

これだってother単発で使ってんじゃん!

 

と思った方もいらっしゃるでしょう。心配ご無用、これはsome time or other (time)のtimeが省略された形であり、timeは「不可算名詞」なので冠詞は不要なんです。

 

訳「おそらく、われわれはだれでも…いつかしたことがあるだろう」

 

等位接続詞が英文中に出てきたら、処理の方法は一定のルールがあったりします。以下の記事を見てくださると幸いです。

等位接続詞and、but、orの処理方法とは?英文解釈のキーポイントを味方につけろ!

 

予告の「the」に気づく

続けて

 

the experience of chancing upon a passage

 

experience「経験」。そして初めて出てきた名詞にthe。そう、これがうわさの(?)「予告」のthe、後ろから【どんな】経験」なのか説明を入れてくれるんです。

 

… the experience of chancing upon a passage quoted without indication of authorship,

 

of ~ing「同格」表現、「~という」と表現しましょう。chance uponは「偶然に出くわす」 quotedは過去分詞で「引用された」

 

訳「おそらく、われわれはだれでも出所を明示しないで引用された文章に偶然出くわして、… いつかしたことがあるだろう」

 

and の結ぶものは?

…authorship, and exclaiming – “so-and-so must have written that.”

 

これは分かりやすいですね。後ろがexclaimingですから。前に同じ形を見つけるのが大事ですよ。

 

the experience of chancing upon a passage… ,and exclaiming – “so-and-so must have written that.”

 

must have Vp.pは「過去推量」「~したにちがいない」

 

助動詞の後ろにhave + 過去分詞がある形についての攻略は以下の記事が詳しいです。

助動詞canを徹底的に極めてみよう!canの過去形は2種類あるってホント?

 

訳「おそらくわれわれはだれでも出所を明示しないで引用された文章に偶然出くわして、「これはだれそれが書いたものに違いない」と大声を出した経験をいつかしたことがあるだろう」

 

[②の文]を英文解釈

このitは何を指す?

it is often not so much the thought that strikes us… ⇒ もしこのit「代名詞」のitならば、it is the thoughtはSVCの第2文型なので、

 

it = the thought

 

が成り立ちます。ところが①の文には「思想」についての記述が全くないんです。したがってここも「代名詞」のitでないことが濃厚。ここは強調構文のitなんですね

 

strike us as~は「~と思わせる」 In such a case「そのような場合に」

訳「そのような場合に、親しみやすい(読んだ覚えがある)と感じるのは思想ではない」

 

not so much~as…は「~ではなくてむしろ…だ」の相関構文。as以下が離れているので分かりづらくなっていますね。

 

… as the way in which the thought is expressed.

 

the wayに関係代名詞節が掛かっているね。the wayは「方法」でいい。the way in whichの部分をhowに見立てて「どのようにその思想が表現されるか」としてもいいのですが、 not so much A as B のAが「思想」と名詞表現ですので、Bも「~の方法」と同じ表現にしておいた方が読みやすいからですね。

 

訳「そのような場合に、親しみやすい(読んだ覚えがある)と感じるのは思想ではなく、むしろ、その思想の表現のしかたであることが多い」

 

よーし決まった!今回の完全訳はこんなんでいかがでしょうか?

 

全体訳「おそらくわれわれはだれでも出所を明示しないで引用された文章に偶然出くわして、「これはだれそれが書いたものに違いない」と大声を出した経験をいつかしたことがあるだろう。そのような場合に、親しみやすい(読んだ覚えがある)と感じるのは思想内容ではなく、むしろ、その思想の表現のしかたであることが多い」

 

まとめ

さて今回はいかがだったでしょうか。なかなか手ごたえのある文章でしたね!今回のポイントは

① 仮主語構文
② 等位接続詞がそれぞれ何を繋いでいるか
③ 予告のthe

④ 相関構文

となります。英文解釈は新しい知識を身につける(単語・表現等)も重要ですが、身につけたものを自由自在に使いこなす方がはるかに重要だということは理解していただきたいところです。

 

ではまた。

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