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● いつもありがとうございます、まこちょです。
TOEICのPART5の攻略の1つに「品詞」問題をしっかりとモノにする、というのがありますが、大学入試を過ぎた大学生の方や、しばらく英語から遠ざかっていた社会人の方などは、この「品詞」を正確に把握することは、思った以上にハードルが高いものなのです。
今回テーマに挙げる「形容詞」の使い方もTOEIC頻出問題ですが、普段英文をただ何となく「意味(情報)」が分かりさえすればいいと考えている方は、PART 7の長文パートは得意でもTOEIC 5/6のように英語表現で必要な「英文法」の知識を問われるPART では、苦手意識を持っている方は非常に多い印象を受けます。
TOEICでハイスコアを獲得するには、実践でよく使う英文法の知識が必要不可欠である事をしっかりと理解しましょう。
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目次(Contents)
形容詞の使い方
「形容詞」は名詞を修飾するほかに、動詞の補語(C)になります。今回はこの動詞の補語(C)になる形容詞をピンポイントで学習したいと思います。名詞にかかる形容詞の攻略については以下の記事を参考にしていただくとありがたいです。
参考までに
形容詞が動詞の補語(C)として使っている簡単な例として
He is happy.
などが典型的な例なのですが、この時主語(S)と補語(C)の間にはS=Cの関係になっているのが特徴的です。
He(S) is(V) happy(C)
He = happy
と、非常に簡単なように思えるじゃないですか?ところがこの補語(C)として使う形容詞にはとてもやっかいなことがあり、TOEICの問題もその点を上手く突いた問題が出題されるのです。
動詞の後ろで補語(C)になる品詞が形容詞【だけ】ならよかったのですが、補語(C)になる品詞にはもう1つ「名詞」があるんです。
例
He is a teacher.
↓
He(S) is(V) a teacher(C)
He = a teacher
この補語(C)の位置に「形容詞」と「名詞」が置けるというルールは非常に厄介で、TOEICの補語(C)を問う問題はほとんどこのルールを利用した問題が出題されるんです。
なぜこの点がそんなに厄介なのか?それは次の例題を見ていただければ分かります。
She is kindnessがダメな理由
例えば「彼女は親切だ」を英語表現する場合、通常はこう書きますよね。
She is kind.
kindは「親切な」という形容詞で全く問題ないのですが、英語には「親切」を表す名詞表現もあるんです。それがkindness。
補語(C)の位置にくる品詞は「形容詞」か「名詞」なので、ここは形だけでいうなら
She is kindness.
と表現することも理論上は可能なはずです。ですが実際には、補語(C)の位置には名詞のkindnessではなく形容詞のkindを置きます。いったいなぜなのでしょうか。
それは次のルールが英文法にあるからで、この点こそがTOEIC超頻出箇所であることをしっかりと押さえなければなりません。
② S=【名詞のC】のときは「厳密」に「=」にならなければならない
この②のルールをよく見てください。「厳密」にとはどういうことかというと、例えばShe is kindness.は She = kindnessの関係が成り立っているはずですが「彼女」=「親切」にはなりません。
彼女は「人」ですから「=」で結ばれた逆側も「人」でなければなりません。これが厳密に「=」ということなのです。
厳密に「=」が成り立たない場合は全部「形容詞」を使うことになるんです。この点をついたTOEIC問題が後を絶ちません。例えば
例
The new company policy is ( ).
① appropriate
② appropriateness
③ appropriately
このように出題されます。isの後ろが( )になっていますから、( )には補語(C)、つまり「形容詞」か「名詞」が入ります。ところが選択肢には① appropriate「形容詞」 ② appropriateness「名詞」とあるんですよね。
The new company policyは「新たな会社方針」、したがってこれと「=」で結ぶためには、( )も「方針」でなければなりません。approptriatenessは「妥当」という意味で「方針」ではないんです。したがって②は不適切、答えは①になるわけです。
このルール、非常に重要なので覚えてくださいね。
本日のTOEIC練習問題
【問】次の( )に適切な語句を入れなさい
(1) The sales manager was quite ( ) that no one on his team hit their sales target.
① disappoint
② disappointed
③ disappoints
④ disappointment
(2) The art Max Stein created while living in Paris was ( ) different from the paintings he produced in the earlier stages of his career.
① remark
② remarkable
③ remarkably
④ remarked
(3) With its large sign in front, the grocery store is very ( ) to find.
① ease
② easy
③ easily
④ eases
【解説】
実際にやってもらうとこのルールの重要性が分かります。
(1) The sales manager was quite ( ) that no one on his team hit their sales target.
① disappoint
② disappointed
③ disappoints
④ disappointment
①のdisappoint、③のdisappointsは動詞ですので、もうすでにwasがあるこの文には入れることができませんね。この文はwasの後ろが( )になっていますから( )には補語(C)が入ります。
The sales manager(S) was(V) ( )(C)
したがって( )には名詞か形容詞が入ることになります。
diappointmentは「失望」という名詞。したがってこれを入れると
The~manager「営業部長」 = disappointment「失望」
の関係になってしまいますが、今回のルールの②に引っかかるんです。
名詞の場合は「厳密」に「=」でないとダメでした。したがってここは形容詞の② disappointedを入れることになるわけですね。
訳「営業部長は自分のチームが誰も売り上げ目標に達しなかったので、とてもがっかりした」
differentは形容詞
(2) The art Max Stein created while living in Paris was ( ) different from the paintings he produced in the earlier stages of his career.
① remark
② remarkable
③ remarkably
④ remarked
wasの後ろに( )がありますがよく見ましょう。differentという形容詞があるんです。
The art Max Stein(S)… was(V) ( ) different(C)…
形容詞は形容詞を修飾することはできません。形容詞を修飾するのは「副詞」です。したがって答えは③のremarkably「著しく」が正解。
訳「Max Steinがパリに住んでいたときに描いた絵画は、彼のキャリア初期に描かれた絵画とは著しく異なっていた。
ちょっとひっかけてみました(笑)なんとなく頭が「形容詞」脳になっていると思ったので。
(3) With its large sign in front, the grocery store is very ( ) to find.
① ease
② easy
③ easily
④ eases
動詞のisが見えますね。veryは副詞ですから省きます。副詞は文型に入りませんのでこういった処理ができたりします。
the grocery store(S) is(V) ( )(C)
( )には形容詞か名詞が入りますよね。①と④は「動詞」ですね。したがって×。答えは形容詞の②easyです。慣れましたか?
訳 「正面に大きな看板があるので、その食料品店はとても簡単に見つかる」
あとがき
さて今回はいかがだったでしょうか。( )に形容詞を入れるか名詞を入れるかはしっかりとしたルールに基づいて作られていることをよく覚えておいてくださいね。
また会いましょう!