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● いつもありがとうございます、まこちょです。
英文を読んでいると、ときどきこれはどうやって解釈していけばいいのだろう?と悩んでしまう英文があります。
今回みなさんと学習する「文頭がTo不定詞」で始まる英文もそう。なぜ、この形の英文が出てくると急に読みにくくなるのでしょう。
To不定詞が読みにくい理由は不定詞自体の用法が3種類(名詞用法・形容詞用法・副詞用法)あり、どの用法に当てはめたらよいか分からなくなるからです。to不定詞が苦手なひとはたいていこの用法の多さにやられてしまうんですよね。
今回のテーマ、To不定詞が文頭に来た場合も、一見訳出に悩みそうに見えますが、じつは訳し方はたったの2パターンしかないのです。いや、ほんとに。
ですからこの2つのパターンを頭に入れてしまえば、驚くほどあっさりと攻略することが可能になります。 ぜひ今回はこの文頭のTo不定詞のパターンをしっかりと理解して今後のTOEIC学習に活かしてくださいね!


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目次(Contents)
文頭のTo不定詞の2パターンはこれだ
文頭のTo不定詞の訳出ルールは以下の通り。意外に簡単です。
⇒ [ ] は名詞句 → Vの主語Sになる「~すること」
② [To V 〜 ] + S + V…
⇒ [ ] は副詞句 →「~するために」「~ならば」
ちょっと例文を見て確認してみましょうか。
例
To read the book is difficult.
この文はToから始まる文。readは「他動詞」ですから後ろのthe bookとセットということになります。つまり、
[To read the book] is difficult.
そう、この文はTo不定詞の[ ]の部分がisの主語の役目をしているんです。この[To V ~]の部分は名詞句。「~すること」と訳せばいいことが分かります。
訳「本を読むことは難しい」
では次は?
例
To read a book I went to the library.
先ほどと似ているようですが、よく見てみましょう。readの範囲は先ほどと同じa bookまで。したがって
[To read a book] I went to the library.
この赤いところの後ろを見てください。今度は後ろの部分にちゃんと主語がありますよね。I went と、S+Vの形になっています。
つまり、[ ]の部分は名詞句の主語にならないというわけです。②のルールに従って、「〜するために」と訳しましょう。要するに、不定詞句の後ろに続く形で判断するんです。非常に簡単ですよね。
このように文頭に出てくるTo不定詞は、たった2種類しか解釈のパターンがないと言う事は非常に重要なルールです。
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本日の課題
以上のことを踏まえて今回も課題をしてみましょう。単語を参考にしながら解釈してみてください。
【課題】
To hear her talk you would sometimes have concluded that she was living a world of complete unreality.
【単語】
- conclude 「結論づける」
- complete「完全な」
- unreality「非現実」
文頭がTo不定詞ではじまる、ある英字雑誌の英文です。やはりポイントは、不定詞句の範囲がどこまでか、しっかりと判断することが解釈のポイントになりそうです。
talkとyouはくっついていない
● To hear her talk you… ⇒ ここから文章を読んでいくわけですが、みなさんはここで分岐点に立たされます。おそらく解釈パターンは次の2つ。ちょっと並べて比べてみましょう。
① [ To hear her talk you] would sometimes have concluded(V)…
② [ To hear her talk ] you(S) would sometimes have concluded(V)…
①はyouをtalkの目的語として[ ]の中に入れてしまったパターン。②のほうはyouを would sometimes have concluded(V)の主語(S)として[ ]の外に置いたパターンです。さて、どっちが正解でしょう?


youの前はtalkという動詞の原形がありますよね。この解釈のポイントはtalkの語法にあるんです。
talkは動詞の分類上、「自動詞」ですので、後ろに直接名詞をくっつけられないという特徴があります。
他動詞と自動詞っていったいなに?と思ってしまった人はこちらの記事へ
例
Can I talk to you for a sec?
「ちょっといい?」
I can’t talk about it here.
「この席では言えない」
したがってtalkとyouはつながっていないということが、何となくではなく理詰めでしっかりと解釈できるんです。ここでは②のほうの解釈が正しいということになりますね。
英語は積み重ねです。こういった一見細かいようなこともしっかりと理解しながら読み込んでいくと、ただTOEICのスコアを取るためでなく、「本物」の英語力をつけることが可能になります。ぜひ頑張ってくださいね。
② [ To hear her talk ] you(S) would sometimes have concluded(V)…
こちらのパターンで解釈することがわかりましたので、[To~] S+Vという形になっていることがはっきりしましたからこの[To~]は「~するために(目的)」または「もし~ならば(条件)」と訳せばよいと分かります。今回は難しい話はオミットしますが、wouldが「仮定法」ですので[To~]の部分を「もし~だったならば」と訳せば良いでしょう。」
concluded that S+Vで「SがVであると結論付ける」と訳します。
訳「彼女が話すのを聞けば、彼女が完全な非現実世界に住んでいると結論づけたこともあっただろう」
ただ「なんとなく」ではなく、英文法のルールにしたがって読むというのが、TOEIC Part7 の攻略、および本物の英文読解に非常に重要であることは忘れないでください。
以下のようなしっかりと構造から英文を捉える練習ができるサイトがあります。TOEICの実務的な英文で実際に英文解釈をするので非常におススメ。
あとがき

さて今回はいかがだったでしょうか。このように解釈パターンが分かれている文法事項は厄介ですが、しっかりとクリアできる力をつけることがその人の英語力であることは間違いありません。一時的なスコアだけに目をくれず、本物の英語力で他人を圧倒できるようになってくださいね。
また会いましょう。
合わせて何が何でも読んでおきたい!