スポンサーリンク
● いつもありがとうございます、まこちょです。
みなさんは「再帰代名詞」って聞いたことがあるでしょうか。代名詞の仲間なのですが、これがTOEIC PART5/ 6に頻出します。ですが意外に苦手な英語学習者が多い文法事項でもあるんです。
再帰代名詞とは「~自身」を意味する語で-selfという形を使って表現します。と軽く言うと何かとても簡単ですが、そんなことはありません。そこで今回はこの再帰代名詞の使い方とその意味を徹底解説!ぜひマスターしていただければと思います。
スポンサーリンク
目次(Contents)
再帰代名詞の用法
再帰代名詞というのは-selfを使って表現するのですが、まずは表現の仕方を知っておきましょう。なんと1・2人称と3人称で表現の仕方が違うんです。1・2人称は「所有格+self / selves」、3人称は「目的格+self / selves」と表現します。
例えば1・2人称の「私(I)・あなた(you)」ですが、それを「私自身」「あなた自身」と表現したい場合は
myself / yourself
と所有格で表現します。複数の場合はselfではなくてselvesですよ。
ourselves / yourselves
ところがこれが3人称になると「所有格」ではなくて「目的格」で表現するんです。これは意外に間違えますから注意が必要です。例えば「彼 = he」や「彼ら= they」をそれぞれ「彼自身」「彼ら自身」と表現したい場合は、
himself / themselves
となることに注意しましょう。まちがってもhisselfとかやってはいけません。
スポンサーリンク
再帰代名詞の主な用法
再帰代名詞は一体どうやって使うのかは重要ポイント。TOEICでは「文末」に置かれるパターンがよく出題されます。
強調するため
例
I broke the window myself.
「私自身が窓を割った」
この再帰代名詞は文の主語(S)と必ず同一になります。今回の例文も「私=I」が主語(S)なので、再帰代名詞はmyselfになっていますね。つまり同一のものを「再帰」させることによって「強調」しているんです。
ちなみに通常はほとんど「文末」ですが、ごくまれに「代名詞」や「名詞」のすぐ後ろに置いたりもします。今回の例で言うと
I myself broke the window.
と表現することも可能です。
動詞の目的語として使う
例えばこういった場合に使うんです。「彼は自殺した」という表現ですが、
例
He killed himself.
と表現します。「彼は自分自身を殺した」と表現しているんですね。
killという動詞はSVOの第3文型をとります。SVOの第3文型はS≠Oの関係になるのが鉄板ルール。これを守らなければなりません。ところが
He killed him
と表現してしまうとSVO文型であるにもかかわらずHe=himの関係が成立してしまいます。思いっきり文法ルールを破っていますね(笑)
そこで苦肉の策として、目的語を「再帰代名詞」にすれば、S=Oの関係になっても認めるという例外ルールを作ったんです。平たく言えば「逃げ」たんですよ。この点は重要です。実際にTOEICでもよく出題されます。
例
They said to themselves, “Take it easy.”
「彼らは彼ら自身に「気楽にやろう」と言いました」
They = themselves、said(say)はSVO文型を取る
I will give myself a new car as a reward.
「私はご褒美として自分自身に新車を買ってあげるつもりです」
I = myself、giveはSVO、SVOO文型を取る
慣用表現(イディオム)として
この再帰代名詞を使ったイディオムをご紹介します。
① by oneself 「一人で・他の人の力を借りずに」
例
Ms.Arai wants to conduct all meetings by herself.
「アライさんは、すべての会議を自分一人で遂行したい」
② for oneself 「自分のために」
例
I studied very hard for myself.
「私は自分のために一生懸命勉強しました」
最後に練習問題
最後に実際のTOEIC系の問題を取り組んで見ましょう。この再帰代名詞の存在を知らないと意外に難しいはずです。
【問題】
(1) Mr. Tanaka works so much overtime because he has more work than he can do ( ).
- by them
- by himself
- him
- his
【答え】2. 訳「田中さんは彼一人ではやりきれないほどの仕事をかかえているため、残業続きです」
あとがき
さて今回はいかがだったでしょうか。この再帰代名詞、TOEICの代名詞問題としては出題回数が多いですので、ぜひ身につけてくださいね。
また会いましょう。