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● いつもありがとうございます、まこちょです。
英語の単元に「準動詞」というものがありますが、今回はこの準動詞の「主語」の書き方について、みなさんと学習したいと思います。
準動詞は不定詞・動名詞・分詞を総称していうのですが、この3つはもともと「動詞」から派生したものですので、当然「主語」を持っています。
この主語を準動詞に対する「意味上の主語」と呼ぶのですが、この主語の表現の仕方が、不定詞・動名詞・分詞でそれぞれ異なります。
そこで今回は不定詞・動名詞・分詞のそれぞれの「意味上の主語」の表現の仕方を見ていこうと考えています。意外に細かなルールがあり、よく間違えたりしますので、しっかり使い分けをしてください。
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目次(Contents)
不定詞の意味上の主語
まずは不定詞の意味上の主語です。不定詞はto+動詞の原形で表現しますが、意味上の主語をつける場合はfor Aという形でtoの前に置きます。
例
It is important for him to study English.
このfor himはto studyの意味上の主語になっています。forの後ろの名詞は必ず「目的格」で書くことを忘れないでください。つまり、
for him to study English
↓
He studies English
の関係にあることがポイントです。
「彼は英語を勉強することが大切だ」
もちろん不定詞であるならば、この意味上の主語はつけることができます。名詞用法、副詞用法、形容詞用法すべてにfor Aをつけることが可能ですよ。
不定詞の3用法についてはこちらの記事をどうぞ
例
For her to study math, I went out the room.
「彼女が数学の勉強をするために、私は部屋から出て行った」
※ For her to study math,は不定詞の「副詞用法」
I have many books for you to read.
「私は読むべき本をたくさん持っている」
※ for you to readはmany booksにかかる「形容詞用法」
※注意!※
先ほどの例文ですが、生徒に英作文をさせるとごくまれにこのように書くことがあります。
It is important to study English for him.
これはfor Aの部分を「Aにとって」と学習してしまうことから生じるミスなのですが絶対にやらないようにしましょう。
for Aはto Vの「主語」です。このままですとVよりも主語が後ろにいってしまいますから、V ⇒ Sの形になっていますよね。英語はS ⇒ Vと表記するのが基本ですので忘れないようにしましょう。
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不定詞の意味上の主語の応用
準動詞の意味上の主語は【必ず】あります。にもかかわらず、for Aがto不定詞の前にない場合はよくありますよね。例えば
例
I want to play tennis.
この文のto playの部分は「不定詞」なのですが、toの前にfor Aの部分がありません。もちろんちゃんとルールがあるからfor Aをあえて書いていないのです。
つまりここではto playの主語が全体の主語(ここでは「I」)と同じなので書いていないんです。
全体の主語と違う場合は必ず書くことになります。例えば
I want him to play tennis.
「私は彼にテニスをしてもらいたい」
とhimをto playの前につけて表現することになります。ちょっと待て!forがないじゃないか!forが!と思わず突っ込みたくなりますよね(笑)
もちろんforがないのもルールによって、です。
for Aの部分が全体の動詞(ここではwantの目的語(O))を兼ねる場合、動詞が他動詞ならばforを省くのです。
他動詞と自動詞ってなに?と思った方はこちらの記事へどうぞ
ですから全体の動詞が「自動詞」ならばちゃんとforをつけて表現します。
例
I waited for her to come home.
「私は彼女が帰ってくるのを待っていた」
※waitは「自動詞」なのでforをそのまま残してある。
動名詞の意味上の主語の書き方
動名詞(~ing)も準動詞ですので、しっかりと意味上の主語が存在します。例えば次の例を見てください。
例
He is proud of being a teacher.
このbeingは前置詞ofの後ろにありますから動名詞です。ということはbeingの主語が必ずあるはずなのですが、この文はbeingの前に主語がありません。
そう、先ほどのto不定詞と同様、~ingの主語が全体の主語と同じならば主語を表記する必要はないのです。
では、動名詞の意味上の主語が全体の主語と違う場合は、当然~ingの前に主語をつけることになります。つけ方に注意しましょう。
先ほどの例文に戻ると、
He is proud of being a teacher.
はbeingの前に主語がありませんから、beingの主語は全体の主語と同じ、すなわち「he」ということになります。
「彼は、(彼が)先生であることを誇りに思っている」
ではこれではどうでしょう。
He is proud of her being a teacher.
今度はbeingの前にherと主語がつきましたね。それは「誇りに思っている人」と「先生である人」がそれぞれ違うことを意味しています。
「彼女が先生であることを、彼は誇りに思っている」
動名詞の基本を学習したい方はこちらにどうぞ
分詞の意味上の主語のつけ方
分詞の場合は「分詞構文」のときに意味上の主語をつけるかつけないかが問題になります。通常の名詞を修飾する分詞はかかる名詞が意味上の主語になるためなんです。
例
I found the boy standing over there.
「私は向こうで立っている少年を見た」
※この時、standingの意味上の主語はかかっているthe boyです。
分詞構文については以下の記事を参考にしてくださいね。
あとがき
さて、今回はいかがだったでしょうか。準動詞の「意味上の主語」はそれぞれ表現の仕方が独特で、この点だけに注目するだけでもけっこう学習できます。
ぜひマスターしていただいて今後の英語学習に役立ててくださいね!
また会いましょう。
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