英語リーディングにおける指示語、代名詞の重要性とは?

 

この記事を読むと
指示語・代名詞の重要性が分かります

 

● こんにちは、まこちょです。

 

今回のテーマは指示語について。みなさんと英文を読んでみたいと思います。このブログはTOEIC専門ブログですが、TOEICにはしっかりと長文を正確に読まなくてはならないPART7などのリーディング部門があります。

確かにTOEICのリーディングは「時間」との勝負。ですがそれがイコール「文章を雑に読んでいい」ということにはなりません。私は昔からTOEICには「英文解釈」の訓練が【必須】だとずっと叫んできました。

 

英文を正確には速く読めるようになるには、「英文解釈」によつ精読訓練は非常に効果的。今回の英文などもそうですがぜひ丁寧に読みほどいて解答を導く訓練を定期的にこなすことが重要です。

本日の問題

 

うなる問題

【問】下線部のsoは何を指しているか。7語の英語で答えなさい。   [2006 東大]

① Once before, in a restaurant, I had caught sight of Charlton Heston and had felt an impulse to say hello. ② These faces live in our memory; watching the screen, we spend so many hours with them that they are as familiar to us as our relatives’, even more so.

 

 

今回の出典は2006年東大の入試問題。まさかTOEICリーディングで「東大」の問題を読むとは思わなかったでしょう(笑)ですがちょっとこの英文の全体を眺めていただきたいんです。

 

東大の問題は毎回そうなのですが、文中に使われている英単語に難解なものが全くなく、非常に読みやすい文になっています。この辺の英文の問題のセレクトに東大が受験生に求める姿勢がうかがえますね。

 

入試という側面にありがちな単なる「知識の詰め込み」ではなく限られた知識を「いかに使うか」に焦点を絞って出題されているのがよく分かります。ですからTOEICのリーディングを克服するのに、東大の入試問題に当たってみるのは実は回り道のようでいてしっかりとしたリーディング能力を培うのに非常に効果的だったりします。

 

ぜひ、一度この問題を解いてみてください。今回は指示語をテーマにした問題です。

【解説】

 

②の文の最後のsoに下線部が引かれていますよね。少しこの②文を中心に見ていきましょう。

[第②文]
② These faces live in our memory; watching the screen, we spend so many hours with them that they are as familiar to us as our relatives’, even more so.

 

この箇所を丁寧に読んでみましょう。

セミコロンは「接続詞」の何でも屋

● These faces live in our memory; watching the screen,… ⇒ 「;(セミコロン)」が文中に使われています。

 

セミコロンは「接続詞の何でも屋」。今回は前の文の具体的な言い換えになっています。

訳「これらの顔は私たちの記憶の中に生きている。(というのは)…」

 

文頭の~ingを解釈する

● watching the screen, we spend so many hours… ⇒ 文頭の~ingの処理は何度か別記事でご紹介させていただきました。

 

今回はVing~, S+V…という形ですので、このVing「分詞構文」

訳「これらの顔は私たちの記憶の中に生きている。スクリーンを見ながら、私たちは、あまりにも多くの時間を(これらの顔と)過ごすので…

 

比較級の本質とは?

さて、問題の箇所ですね。

 

● …that they are as familiar to us as our relatives’, even more so. ⇒ as ~ as…「…と同じくらい~だ」比較級構文が使われていますよね。

 

ここに東大の求めるポイントの1つが隠されているんです。それは英語で「比べる」ということは何を意味しているか?ということです。

 

英語で「比較する」ということは比べているもの2つが文法的に「同じ形」をしているというルールは非常に重要ですね。つまりここでは、

 

they are as familiar to us as our relatives’,

 

青い箇所が「同じ形」をしていることが推測されるんです。ところでtheyは何を指しているのでしょう?

 

they「複数名詞」を指す代名詞ですが、この文章は①の文、②の文を通じて「複数名詞」は1つしかありません。そう、these faces「これらの顔」です。

 

そうするとTheyour relatives’「同じ形」をするにはour relatives’の後ろに省略されている何かを補わなければなりませんね。つまり

 

They = these faces

our relatives’ = our relatives’ faces

 

ということになります。

訳「そうした顔われわれの親戚の顔と同じくらいなじみがある」

 

省略されている箇所を補う

● … , even more so. ⇒ ここでは「比較級」のmoreが登場しています。つまりこの箇所はas~asの文とmore~2つの「比較級」が登場しているんです。ということは2回目のmoreの箇所は省略されている箇所があるんですね。そうするとsoの部分が受ける箇所は

 

they are as familiar to us as our relatives’,

they are even more familiar to us than our relatives

 

つまりsoの受けている箇所はfamiliar to us than our relatives’の箇所だと分かるわけですね!ただしこのままでは6語ですので、our relatives’ facesと補い、

 

familiar to us than our relatives’ faces

 

で見事にsoの箇所を補えたわけです。いかに「比較級」の本質、代名詞の基本ルールの運用が重要かよくわかる問題になっていますね!最後に全体訳をどうぞ。

 

全体訳「①以前一度、レストランで、私はチャールトン・ヘストンを見つけて、思わずあいさつしたい衝動にかられた。②これらの顔は我々の記憶の中に生きている。我々は、スクリーンを見ながら、そうした顔とあまりにも多くの時間を過ごすために、そうした顔は我々の親戚の顔と同じくらい、いやさらにいっそうなじみがある」

まとめ

さて今回はいかがだったでしょうか。今回の問題に限らず、入試問題に当たるときはただなんとなく問題に当たるのではなく「根拠」を明確にして解くことが重要です。

 

ぜひ頑張ってくださいね。ではまた

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