● こんにちは、まこちょです。
TOEICに出題される「時・条件の副詞節」の出題バリエーションはさまざま。したがってこの英文法事項は苦手な人はとことん苦手で、厄介な箇所となっています。
そこで今回はこの「時・条件の副詞節」の問題を、私が信頼している市販の参考書・問題集からピックアップして集中的に問題演習をしてみたいとおもいます。
なお「時・条件の副詞節」についての基本的な考えかたについては、以下の記事で解説したことがあります。もし「時・条件の副詞節って何?」という方は、今回の問題演習をする前に一度目を通していただいたけるとスムーズに理解できるかと思われます。
なお、ここで使用する問題はTOEIC用の問題を使用しています。
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目次(Contents)
「時・条件の副詞節」の頻出問題パターン
【練習問題】
By the time Mr. Joyce, who is the president’s son, ( ) forty years old, he will take over the business.
- is
- will be
- was
- being
訳「社長の息子であるジョイス氏は40才になるまでには事業を引き継いでいるだろう」
【解説】
まずこれは典型的なTOEIC系問題なのですが、「時・条件の副詞節」の基本的な事項を聞いています。
時・条件の副詞節は文字通り、「時(~するとき)=when」「条件(もし~ならば)=if」が副詞節を作ったものが代表的ですが、何もwhen / ifだけじゃありません。他にもいっぱいあったりします。
●時・条件の副詞節をつくる接続詞はこんなにある!
【時】
when「~するとき」
before 「~前」/ after「~後」
till / until 「~まで」
by the time「~する頃までに」
as soon as 「~するとすぐに」
while 「~している間に」
【条件】
if 「もし~ならば」
unless「もし~でなければ」
うーん並べてみると結構ありますね(笑)
上記の語句はもちろん接続詞ですから、後ろには主語(S)+(V)と続くのが普通です。
例えばas soon asでしたらas soon as S+Vといった感じですね。
この「時・条件の副詞節」は後ろの文に未来形を使うことができません。ですから
× as soon as S + 未来形
のパターンがないということになります。これは「時・条件の副詞節」を学習するときの最大ポイントになるので絶対に押さえましょう。
今回の問題も接続詞by the timeの後ろの文はどのような形になればよいか?という点を単純に聞いています。
By the time Mr. Joyce, who is the president’s son, ( ) forty years old,
( )の前にカンマ「,」で囲まれた部分が入りこんでいるので、ちょっと分かりづらくなっていますが、あわてずに ,~,の部分を取って考えましょう。すると
By the time Mr. Joyce ( ) forty years old,…
となります。後ろの主節がhe will take over the businessの未来形の文ですので、「時制の一致」により本来なら以下のようにしたいわけです。
× By the time Mr. Joyce will be forty years old,…
ところが時・条件の副詞節は節内に「未来形」を使えません。未来形の代わりに現在(完了)形を使うことになっています。したがってここは
By the time Mr. Joyce is forty years old,…
とするのが正しい選択です。
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時条件の副詞節は形は未来形ではないが「意味は」未来形
ところでこの「時・条件の副詞節」は形こそ「未来形」にすることはできませんが、意味は「未来」の意味になります。ややこしいですよね。
ですがこの点を利用した問題がTOEICで出題されます。例えば以下の問題はどうでしょうか。
【練習問題②】
Production of the item ( ) as soon as the repairs on the assembly machine have been completed.
- has been resumed
- will resume
- was resumed
- to be resuming
(TOEICテスト英文法プラチナ講義より抜粋)
訳 「組立機械の修理が完了したらすぐに、その製品の生産は再開される予定だ」
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【解説】
この問題は英文の後半にas soon asの接続詞を使った副詞節が使われています。
as soon as the repairs on the assembly machine have been completed.
この文の時制はhave been completedですが、これがwill have been completedになっていないのは、もちろん「時・条件の副詞節内では未来形を使えない」からなのですが、ただ単に形上、「未来形」を使えないだけで、意味は「未来」の意味には変わりありません。
ですが、一見「現在形」の表現に見えるので、主節も現在形なんだな、と勘違いし、
Production of the item has resumed…
としてはいけません。しっかりと未来形にしましょう。答えはwill resumeが正解。
このように、「時・条件の副詞節」の問題は副詞節内の動詞の形を問う問題と、主節の動詞の形を問う場合の2種類のパターンがあることをよく覚えておきましょう。
時・条件の副詞節の最終問題
では最後に確認問題です。
【問1】
The Magnolia Street Trolley ( ) to run unless the snow becomes too deep.
- will continue
- continuing
- has continued
- had continued
【問2】
Once the second interview is finished, Mr.Donahue ( ) between the two candidates.
- to choose
- choosing
- will choose
- has chosen
(スタディサプリTOEIC対策コースパーフェクト講義英文法編より抜粋)
スタディサプリTOEICコースで英文法の学習をしたい人はこちらの記事をどうぞ
さて、どうでしょうか。これが出来れば「時・条件の副詞節」の問題は完璧です!
【解法】
【問1】The Magnolia Street Trolley ( ) to run unless the snow becomes too deep.
unlessは「時・条件の副詞節」。したがって後ろの文が「未来」の意味なのにもかかわらず、現在形で表現されていますね。
…unless the snow becomes too deep.
「雪が(今後)あまりに深くなり過ぎなければ」
この形が「現在形」だからといって主節の文も「現在形」にしてはいけません。この副詞節は何度も言いますが「現在形」の形をしているだけなのです。
なんならこの副詞節の部分を以下のように無理やり変えてもらってもいいんですよ?
The Magnolia Street Trolley ( ) to run tomorrow,
tomorrowがあるのに時制が「現在形」になるわけありませんよね。それと同じことなのです。答えはwill continue。
訳:「雪があまりに深くなり過ぎなければ、顧客がいる場所に国内・海外問わず出かけるでしょう」
【問2】Once the second interview is finished, Mr.Donahue ( ) between the two candidates.
Onceは時・条件の副詞節。「いったん~すると」という表現です。
もちろん後ろの文に未来形は使うことができません。ですからこの英文もis finishedと「現在形」で表現されています。ですが意味は「未来」のことを述べています。
Once the second interview is finished,
「二次面接がいったん終われば」
この現在形の形に騙されずに、主節の文は「未来形」にしましょう。答えはwill chooseが正解になります。簡単でしょ?
訳「二次面接が終われば、Donahueさんは2人の候補者からどちらかを選ぶことになります」
あとがき
さて今回はいかがでしたか?
「時・条件の副詞節」は正直いって日本人には「なんじゃこりゃ?」と思わず思ってしまう箇所だと思うんですよね。現在形なのに未来の意味って…非常に難しい箇所であることは間違いありません。
TOEICの常連なこの箇所、ぜひしっかりマスターしてくださいね!
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