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● いつもありがとうございます、まこちょです。
名詞を修飾する品詞は形容詞なのですが、その形容詞と同じ使い方ができるものに「分詞」があります。
この分詞の種類は2種類あって~ing形の「現在分詞」と ~ed形の「過去分詞」があるのですが、ここでよくある質問に、
「名詞を修飾するときに「現在分詞」と「過去分詞」のどちらを使って修飾したらよいか分からなくなるのですが」
というのがあるんです。確かにこの区別は結構悩んでしまいますよね。
そこで今回は名詞を修飾する分詞のうち、「現在分詞」と「過去分詞」のどちらを使えばよいのか【あっさり分かる方法】を教えます。TOEICのPART5でもよく狙われてしまうこの箇所、ぜひマスターしていただいて今後の英語学習にお役立てください。


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目次(Contents)
現在分詞と過去分詞とは?
現在分詞は~ingで「~している」と訳し、過去分詞は「~される(た)」と訳します。この2つは形容詞と同じように名詞を修飾することができるんです。例えば「赤い花」の表現ですが、形容詞のred「赤い」を使い
a red flower
と表現できますよね。この赤い箇所を現在分詞、過去分詞で表現することもできるんです。つまり、
(~ing / ~ed ) 名詞
と表現できるんです。ただ問題はこの2つの分詞のどちらを使えばよいかということなのですが、その判別方法は実は超簡単!その方法を教えます。
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分詞の主語は修飾している名詞
現在分詞か過去分詞かどちらを使えばよいかを判断するには、修飾している名詞を「主語」として考えてみると良いでしょう。例えば「~ing + 名詞」は「~している名詞」と訳しますが、これは
名詞 is(are / am ) ~ing
「名詞は~している」
の関係があると分かります。名詞と分詞の間にbe動詞を補って考えると分かりやすいですね。また過去分詞(~ed) + 名詞「~される(た)名詞」の場合も同様で、
名詞 is(are / am ) ~ed
「名詞が~される(た)」
と名詞と過去分詞の間に「受け身(受動態)」の関係があることが分かります。この性質を利用してどちらの分詞を使ったらよいか分かるわけですね。
ちょっと練習してみましょう。例えば a ( sleep ) babyとあって( )内を適切な形に変える場合、次の2つの可能性があるわけです。
a ( sleeping / slept ) baby
( )内が現在分詞か過去分詞かを判断するには、名詞babyを主語に見立てて考えればいいわけです。
A baby is ( sleeping / slept)
もちろん「赤ちゃんは【寝ている】」のですからここはsleepingが表現として正しいと分かるわけです。ではこれは?
a (writing / written) letter
もちろんこういう時はあわてないでa letterを主語にして考えてみればよいのです。
A letter is (writing / written)
「手紙は書いている」という表現はおかしいですよね。「手紙は(誰かによって)書かれる」ものだからです。したがってwrittenの過去分詞がふさわしいことが分かるはずです。簡単でしょ?
分詞が名詞を修飾するのは「前」からだけじゃない
この分詞が名詞を修飾するパターンでやっかいなのは、この分詞、いつも【前】から名詞にかかるとは限らないという点です。後ろから名詞にかかる時だってあるんですよ。
例
I laughed at the boy sleeping over there.
「私は向こうで寝ている少年を笑った」
He read the letter written in English.
「彼は英語で書かれた手紙を読んだ」
もちろん分詞が【前】から【後ろ】からかかるのは「何となく」ではありません。しっかりとルールに従って使い分けているんです。
● 分詞1語のみ
⇒ 前から名詞にかかる
● 分詞を含めて2語以上
⇒ 後ろから名詞にかかる
上の2つの文はそれぞれ sleeping over thereとwritten in Englishが2語以上で名詞を修飾しているので「後ろ」から修飾しているのです。
練習問題
ではここで実際の問題をやってみましょう。この箇所がTOEICのPART5に頻出であることが分かります。
【問】( )に適切な語句を選びなさい
(1) E-mail is the ( ) method for contacting several staff members at a time.
① prefer
② prefered
③ preferrably
④ preference
(2) Despite ( ) delays in the renovation work, the library reopened on schedule last week.
① repeat
② repeated
③ repeatedly
④ repetition
解説
(1) E-mail is the ( ) method for contacting several staff members at a time.
① prefer
② prefered
③ preferrably
④ preference
( )が冠詞のtheとmethod(名詞)の間に挟まってます。したがって( )は形容詞の属性のモノが入るのは分かりますよね。
選択肢のそれぞれの品詞は
① prefer 動詞
② prefered 過去分詞
③ preferrably 副詞
④ preference 名詞
この中で形容詞として名詞を修飾できるのは②しかありませんね。 the preferred methodですが一応確認すると、
the method (is ) preferred
methodは「方法」、preferは「好む」ですので「その方法は好まれる」と「受動態」の関係ですから過去分詞が使われているのです。
これがもし選択肢にpreferringがあったとしても
the method (is) preferring
「その方法は好んでいる」?
と文意がつながらないことが分かるでしょう。
訳「メールは複数のスタッフと同時に連絡を取るのに適した手段だ」
(2) Despite ( ) delays in the renovation work, the library reopened on schedule last week.
① repeat
② repeated
③ repeatedly
④ repetition
despiteという単語は「~にもかかわらず」という前置詞です。後ろの名詞delays「遅れ」とセットですので( )はdelaysにかかる形容詞の属性とわかります。各選択肢は
① repeat 動詞
② repeated 過去分詞
③ repeatedly 副詞
④ repetition 名詞
したがって答えは②。いかにTOEICにおいて品詞が重要か理解してください。
repeated「繰り返された」、renovation work「改修工事」、
訳「改修工事の再三の遅れにもかかわらず、図書館は先週予定どおり再開した」
despiteが前置詞と分からなかった方はこちらの記事をどうぞ
あとがき

さて今回はいかがだったでしょうか。この名詞を修飾する「分詞」ですが、修飾している名詞を主語にして考えるというのは非常に分かりやすいので、ぜひ今後の英語学習にお役立てください!
また会いましょう。